ディレイ(delay)

テープエコー

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パラメーター

製品レポート

 

 

 

 

ディレイのパラメータ、覚えれば簡単!

「ディレイ」直訳すれば”遅れ”。元の音(原音)と同じ物が、ある一定時間置いて聞こえてくる、これがディレイの効果です(送れてくる方を”エフェクト音”と呼ぶ)。「ディレイ」では、ただ“遅れ”だけを作る事も出来ますし、エフェクト音の音質や音量の調整が出来るものも多くあります。実はこのエフェクト音の”音質”や”音量”、これが重要な要素になるのです。

 

原音とエフェクト音が全く同じ音量、音質であった場合、これはいわゆる「オウム返し」の状態です。ところが、エフェクト音が原音よりも多少小さい音だったりこもった音であったりした場合、そこには”時間差”だけでなく”距離感”を感じる事が出来る筈です。遠くで鳴っている音は”音量”は小さく”音質”も高音域が無くなっている事を思い出して下さい。つまりディレイを始めとする残響系エフェクターは”時間差”、”距離感”を作り出すものだと言えますし、ひいては”空間演出”が出来るということになります。

 

通常「ディレイ」の場合、原音に対してエフェクト音は単に一度遅れてくるだけでなく、エフェクト音が小さくなりながら繰り返し出ているものです。この小さくなりながら繰り返している事により、空間の感じ方がより具体的になると言えるでしょう。この繰り返しの事をフィードバックと言い「フィードバックディレイ」と呼ぶ事があります。大概の場合ディレイにはフィードバックが付随するものですから特殊な呼び方とも言えますね。小さくなる=減衰の仕方も調整が可能なものでは、減衰が少なければエフェクテイブな、スムーズに減衰すれば自然な空間演出が可能です。

 

「ディレイ」の場合はあくまで一つのエフェクト音およびそれに付随するフィードバックで構成されていますが、幾つものディレイが同時に存在する時、その状態(またはそのエフェクト)を「エコー」と呼びます。エコーはリピート数が極端に多いディレイ」と考えても良いでしょう。遅れの時間やフィードバックの回数の異なるランダムな(場合により、計算され組み合わされた)何本ものディレイが集まったもの、であると言えるでしょう。

 

 

 

 

ディレイおよびエコーのパラメータと効果

DelayTime原音に対して何ms(ミリセコンド)遅らせてディレイ音を発するかを設定する。機器ごとに設定値の最大値、最小値に差がある。(ラック式の高級機種には10000ms以上のディレイタイムを設定できることもある。)

Feedback指定されたディレイタイムで何回のディレイ音を繰り返すかを0100までの値で設定する。0を設定するとディレイ音は1回、100を設定するとディレイ音はくり返しの回数がかなり大きくなり、ハウリングを起こすこともある。

DelayLevelディレイタイムで指定されたディレイ音が原音に対しどれくらいのヴォリュームで発するかを決定する。一般的に0100の値であり、0を設定するとディレイの効果はなくなり、100を設定すると1番最初のディレイ音が原音と同じヴォリュームになる。これもフィードバックレベルと同じで、上げすぎるとハウリングの原因になることもある。(ラック式の高級機種には0120に設定できるものや、ディレイレベルだけでなくダイレクトレベル(原音)のレベルを設定できるものもある。)

 

High Dump… ディレイ音、フィードバック音の高音域の調整をします。(奥行き感を出す場合はここで高域を絞ります)

 

ディレイタイムによる聴こえかたの違い

 

04,50ms・・・「ダブリング」同じ音が重なって聞こえる為こう呼びます

(ダブリングの場合はフィードバックを設定しないのが一般的です)

 

7,80150ms前後・・・「ショートディレイ」(フィードバックを多めに設定するとリバーブっぽくなります)

 

15,60250ms前後・・・特に決まった呼称はありませんが所謂エコーっぽいのはこのへんでしょう

 

250400ms前後・・・「ミドルディレイ」「(一般的な)ディレイ」といえばこの辺前後の事を指す事が多いでしょう。

 歌ものには多く見られます。 この辺以上を「ロングディレイ」とする事が一般的でしょう。